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DETROIT:Become Human 感想

5/25に発売されたデトロイトの感想です。

デトロイトは2015年10月に発表されたアドベンチャーゲーム

開発はヘビーレイン、ビヨンドのquantic dreamです。デヴィッド・ケイジ氏が中心となり制作された今作は2038年のデトロイトを舞台に人間とアンドロイドの世界を描く。

主人公の3人は全てアンドロイドで、捜査官のコナー、ある出来事からアンドロイドの自由を求め活動するマーカス、1人を守るために行動するカーラの3人。

ヘビーレイン、ビヨンドを経て物語の濃密さ、厚さが際立った作品になっている。

 

評価

8/10点

 

良かった点

・ストーリー

3人の主人公の話が順番に展開されていく。ここで前作のビヨンドの時系列がバラバラで感情移入し辛い部分があったが、全て時系列通りに進んでくれたので感情移入し易い+分かりやすい構図になっていた。

捜査官のコナーは連続するアンドロイド絡みの事件を追い真相に迫り、マーカスは平和な日常から一気にドン底に落ちアンドロイドに対する人間の認識を変えるために行動する。

カーラは自分を必要としている(人)と共に平和に暮らすことを夢見て行動する。

この3人の全く違う話が終盤に1つになり展開していく様は素晴らしいとしか言いようがなかった。

人間とアンドロイドの共存、アンドロイドは知的生命体なのか?人権は?自由は?アンドロイドと人間の違いは?感情はあるのか?

人間からすればアンドロイドは「モノ」だが、人間を買われたアンドロイドは名前をつけられ人間に認められたいと思うようになる。人間とアンドロイドの溝がこのゲームの根幹であり、その溝をどのように埋めるのかが大きな焦点だと感じました。

ここら辺を描いていて今後AIの発達で人型機械やアンドロイドが作られる時代になればこの問題は社会問題になっていくと思います。

このゲームでもアンドロイドの風俗があり、そこで事件が起きるなど本当にありそうと思われるだけの世界観や背景がありプレイしていて納得させられました。

ここら辺はヘビーレイン、ビヨンドなどの脚本、ディレクターを務めたデヴィッド・ケイジ氏の作家性が大いに関係している部分だと思うし彼の脚本はとてもよかった。次回作での彼の作家性が大爆発することを期待している。 

・世界観、背景、デトロイトという街

デトロイトという街がよりリアルにこのゲームを仕上げていると感じました。デトロイトは自動車で栄えた街ですがやはり機械というイメージが強いのでしょうか?デウスエクス(2011年)でもオーグメンテーション(身体の一部を機械化する)の街としてデトロイトが登場しましたが機械やアンドロイドなどのイメージがより強くなりました。デウスエクスサイバーパンクな世界観でしたが今作のデトロイトは2038年といっても現代的でうん、ありそうと思わされました。昔想像したよりそこまで変わってない感じが素晴らしく心に残りました。

アンドロイドに職を奪われた人がいたり便利な「道具」として機能していたアンドロイドだが社会に軋轢を生んでいる。

・グラフィック

PS4PROの画質、HDRなど効果的だった。

人の顔のグラフィックは特に素晴らしく感じた。

・終わらないストーリー

間違えた選択肢はなく自分が進めた選択肢通りにストーリーが進んでいく。QTEも多少間違えても分岐が変わることなく進むのはいいと思った。ヘビーレインは一発ミスると失敗が多かったので改善されてうれしい。

 

マイナス点

・カメラワーク

かなり見難かった。もっと分かりやすい形にして欲しいと前々から思っていたが改善されず。

・一部選択肢

ボタンに応じて選択肢があるが、自分はその意味で選んだんじゃないんだよなぁとなる部分があった。

例えば後悔というコマンドがあり前の出来事について後悔してると思い選択したが、違う部分での後悔について話始めたりと若干コマンドと内容が合わない箇所があった。

・演技

日本語でずっとプレイしたがいきなり何もない部分でいきなり口調が強くなったりと演技のテンションが分からない部分があった。

これはローカライズする部分で仕方ないと思うがやはりストーリー中心のゲームなので気になった。

・アンドロイドの購入

低所得者であるトッド(カーラ編の登場人物)がアンドロイドを購入出来るとは思えないし何か仕掛けがあるのかなと疑問に思った。

・リプレイのしにくさ

リプレイし辛い!

 

総評

デトロイトはストーリー、グラフィックなどが素晴らしいレベルで構築されていて他人と全く違うストーリーを体験出来、自分だけの自分が選んだストーリーとして展開されていく。

分岐の多さにはドン引きしたがとことん追求し洗練されたゲームだと思いました。

細かい部分でのマイナス点はありますが現時点でquantic dreamの最高傑作だと思いました!

オススメです!