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レッドデッドリデンプション2 感想

10/26に発売したレッドデッドリデンプション2の感想、レビューです。

前作レッドデッドリデンプションから8年ぶりの新作。

元々2017年秋発売予定だったが度重なる延期でようやく今年発売。

前作より前の時代設定でどのようにしてダッチギャングが崩壊していったか。を物語の主軸としている。主人公は前作のジョンマーストンではなく、ダッチギャングの幹部アーサーモーガンとして西部の世界を生きる。

1899年を舞台にブラックウォーター(街)での強盗失敗から逃げるダッチギャングという部分から始まる。

プレイしたのはxbox one x 4K HDR

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評価

9/10点

 

良かったところ[○]

・尋常じゃないレベルでの作り込み

最初遊び始めたとき、ん?大丈夫か?となりましたがチャプター2に入ると尋常じゃないレベルの作り込みがされていることを目の当たりにし、うぁぁぁ…す、凄すぎる…。と

何が凄いというとプレイヤーが干渉したことに対してNPCが理解しているところ。

例えばアーサーが人を殺すとその家族が殺されたことを覚えてたりする。ここまでの作り込みって普通しないじゃないですか。

それをやるんですよロックスターは。

マップの作り込みも素晴らしいです。

前作のマップも一部内包してありますが、前作の部分は荒野ばっかであったのに対して今作で追加されたところは森などもあり様々なロケーションが味わえました。

ゼルダでも感じたが、朝は朝靄のようなものがあり、荒野は砂埃が舞う。一見当たり前のように思えるところをしっかりと表現しているところが凄い。

街の空気感も素晴らしくサンドニは自分が今まで経験したオープンワールドの街の中でもトップレベルの素晴らしさでした。

夜の雰囲気が凄いです、街灯の灯の色や光の加減など自分はあの時代を経験したことないが擬似的に体験出来るというオープンワールドゲームそのものを体感している感覚。

凄いしか言ってませんが本当にここまで出来るのか…、そして正直他の会社のオープンワールドゲームとの空気感、雰囲気の作り方に圧倒的な差があり過ぎてここまで作るのに、追いつくのに何年必要なのだろうかと思ってしまいました。

・シナリオ

1899年は無法者の時代を終わりを告げ、法と秩序が支配する文明社会に変化していく過程で自由に生きてきたギャングなどの無法者は社会から淘汰されていく。

ダッチギャングが徐々に追い詰められていく様をドキュメンタリーのように描いている。

ダッチというカリスマからどんどん離れていく人と心。ギャングの崩壊という現実をまじまじと見せつけられた。

前作をプレイしたプレイヤーからすると何がこの後起きたのか分かってるんですよね。

だから楽しめるかなって思いましたがストーリーが素晴らしく没頭してました。

何が起こったのか分かるのにここまで面白いシナリオ組み立て出来るのかと思い知らされました。

チャプター1の始まりからダッチギャングが置かれている現状が見た段階で分かります。

吹雪の中何かから逃げるダッチギャング。この時点でこの状況が一番底辺なんだ!ここから脱してより良い生活をするんだ、ダッチについていけばどうにかなるんだ。そのように団結しているダッチギャング。

ブラックウォーターの事件以降ダッチに対しての忠誠心に疑問を持つ主人公アーサーはその後ダッチの計画について疑問を持ち始めます。

ずっと慕っていたダッチがおかしくなったのか?という感情を持ちつつダッチと過ごす。

ダッチの計画がほぼ全て外れギャングをどんどん追い込んでいるのにダッチはそれを認めようとせず色んな敵を作る。

ずっと追っているピンカートンやピンカートンに金を出しているコーンウォール、同じギャングであるコルム一味、ローズという土地の争いに首を突っ込み両家から攻撃されたりなどダッチを不審に思う理由はいくらでもありました。

そして終盤、とあるダッチの行動からこれが本性なのか。と分かる描写は素晴らしかった。

ギャングのメンバーも濃いメンバーが多い。

前からPVに出ていたセイディという女キャラは最初ギャングメンバーのモブかと思ったら最後むちゃくちゃいいキャラとなったし、前作に出ていたビル、ハビアより今作からのマイカ、チャールズ、ホゼアなどのキャラのほうが魅力的に感じた。

キャンプにいるメアリーベスやカレンなどもキャンプに戻れば話してくれるし2人での会話なども用意されている。

ギャングのメンバーの1人。という感覚をうまく作り出していると思う。

RDR1への繋げ方も前日譚だからこそ出来ることなのでやはりこの後RDR1をプレイして欲しい!!!xbox one なら下位互換対応してるし!(one xならRDR1も4K対応)

・グラフィック

xbox one xではネイティヴ4K HDRでプレイ出来る。

ここまで作りこまれているとグラフィックは絶対に綺麗なほうがいい。

服に着く泥の表現や、銃の精密な表現など一切手を抜いてない出来となっている。

・ミッション

普通のオープンワールドゲームと違い1つのミッションを始めると他のことは出来なくなる。

これは前作も同様で1つのミッションに集中させるためだと思う。

ミッション一つ一つが丁寧に作りこまれていて、バレンタインでの強盗はこのゲームで一番楽しいと思えた。

見知らぬ人という形でサブクエストもあり様々な人と出会うことが出来る。 

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マイナス点[×]

・操作性の悪さ

メタスコア97点だけを聞いてこのゲームを買った人は操作性の悪さに驚くだろう。

最初はそれくらい操作性の悪さに目がいく。

というのもロックスターゲームスの作るゲームは操作性が悪いがこの部分に全く手を入れずに2018年までくることを驚きを隠せなかった。それくらい酷い操作性。

まず長押しが多すぎる。物を拾うのにYボタンの長押し、人を持ち上げるのにXボタン長押し、キャラが走るのにAボタン長押しかダッシュはA連打。

そのくせ物を売るときなどは押すだけで売れたりどういう意図でこのキーアサインにしているのか分からなかった。

・キャラの移動関連

キャラの操作性に関してはRDR1とほぼ同じ。8年前のゲームと操作性が同じってどういうこと?進化を全く感じなかった。

リアルに作ってる分キャラが物を拾うときの動作を作られていてだから長押しにしてるのだろうがむちゃくちゃめんどくさい。

・カバー関連

RBがカバーが出来るがここは前作より大幅に劣化している。

カバーをしているのかしていないのか分かりにくく押してからの反応が悪い。

ロックスターからすれば「リアルだから」とこのような形にしたのだろうが理解出来ない部分になってしまった。

・アイテム使用関連

アイテムを使うときにLBを長押ししつつスティック、LT、RTで選択、選択したときLBを離すと使用というごちゃごちゃし過ぎるアイテム使用も誤動作が多かった。

・武器の持ち運び関連

前作では武器を全て持ち運び出来たのに対し今作では複雑かつ面倒になっている。

まずリボルバー系統は常に持てる。

ショットガンなどはまず馬のホイールに入れる。このとき2つの武器を馬のホイールに入れることができ、馬から降りるときその武器を持つことになる。

しかし、馬のホイールに入れたのにいつのまにか消されていることがありミッションに行くとリボルバーのみしか持ってないこともあった。

ホイールに入れてるならそのまま持たせてくれればいいのにこれもロックスターからすれば「リアルだから」の一言で片付くのだろうがこのリアルさがプレイしてて面白さに直結せず、面倒に思われてまで入れることが正解なのだろうか。

ローカライズ、UI

今作は字幕オンリーとなっている。これはロックスターゲームスのこだわりで英語以外フルローカライズはさせないという方針のためである。

いつものローカライズを知っていると今作で改善されているところもある。

まず字幕の大きさ。前作は読みにくい字幕だったが今作では大きく表示される。ここは改善されている。

しかし、字幕は画面下に出て、新しく出た目的も下に出る。

しかし、TIPSは画面左上に出るため新しく出たTIPSを見ると字幕を読めなかったり、目的が分からないときがある。

ここら辺は前作から全く改善されてない。

ローカライズも字幕で表示されない部分の多さは目に付いた。風呂場やキャンプに帰ってきたとき見張りをしているキャラの字幕は絶対出なかった。

字幕オンリーならその分きちんと仕上げて欲しい。これくらいでいいかは通用しない。

・馬

前作では呼ぶとどこにでも来てくれた馬だが今作では親密度がMAXになっても遠くなら来てくれない。

これも分かる。ロックスターはリアルだからと一言で片付けるだろうがまず馬が呼んだら来る時点でリアルなのか?

少し遠くから来る描写にすれば解決しないか?

とあるミッションで酒に酔ったアーサーがどこだよここ!って場所に一人でいたとき馬はい遠くにいて徒歩で無駄な時間をかけることになった。ここら辺はシステムと割り切って作って欲しい。

馬のAIもバカだと思ってしまった。呼んでもずっと来ない馬、ゼルダでは馬は自ら木にぶつからないと言われ木にぶつかりそうになると回避したが、そこまで頑丈そうな木じゃないのに当たると転び自ら死にそうになる馬。

少しの段差で転ぶ馬、馬と馬がぶつかり相手が死ぬと通報される。など前作のほうが良かった部分が多い。

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まぁ可愛いんだけどね〜

・懸賞金システム

前作にもあった懸賞金システムが改悪されている。

まずプレイヤーが犯罪を犯すと周りに目撃者がいなければお咎めなし、目撃者がいるとそいつを黙らせるなど色んなアクションをすることが出来る。

黙らせることが出来れば通報されないが目撃者を黙らせることが出来ず通報されると法執行官が調査にくる。調査中に特定されると法執行官に追われる。

ミニマップにある赤いサークルから逃げると振り切れる。その場合懸賞金が州単位でかかる。

懸賞金を消すには郵便局で懸賞金を支払うことになる。

ここまで1つのシステムを作り上げることはすごいことだが、ミッション終わりギャングの住処を漁っているといきなり通報されたり、明らかに目撃者がいないところでも通報される。

通報されるとGPSでもつけられているのかな?と思うくらいはやく特定されたりするのでここまでリアルに作ってるのにここら辺おかしくない?と思ってしまう。

前述した馬と馬がぶつかり相手が死ぬときも光の速さで通報されたりするのは違和感がある。

また、NPCと肩が当たったぐらいなのに街中で通報されたりするなどガバガバな部分が多い。

またメインミッションなどで町に大きな被害をもたらすと町が一時的に封鎖される。

善人プレイをしていてもメインで暴れれば封鎖されたり、多額の懸賞金がかかるのはどんなのだろうか…

・いまいちだった二重構造

今作には基本体力、基本スタミナ、基本デッドアイというものがある。通常撃たれたりすると体力が減る。その内側に基本体力があり、これは自動回復が始まる時間などに影響する。

基本体力などは食事や睡眠で回復し、時間経過で減っていく。

FF15では食事をするとバフが着いたがRDR2では食事、睡眠などを怠るとデバフが着く。

そのため基本体力などは食事や睡眠、タバコなどを取らせることでより生活している感覚をもたらしているが複雑なだけで面倒なシステムとしか思わなかった。

戦闘でダメージを食らって基本体力がない状態だと2つの体力を回復しなきゃならないし、間違って体力回復剤を使ったりした誤操作もあったり、今作では上手く機能していなかった。

ただ試みとしては面白いと思う。ここは今後に期待。

・キャンプ

ダッチギャングはキャンプの場所を転々と移動していく。

キャンプでは遊び、会話など他のキャラと過ごしてもいいし、アーサーのキャンプでは髭剃りや服の変更、睡眠などが出来る。

狩りで捕まえた動物を持ってきたり、ダッチの寝床近くにある集金箱に金を入れると様々な恩恵がある。

悪人プレイをした場合街で物を売ってくれなくなるのでキャンプで物資を集めることになる。

そこでキャンプの拡張があるが、99%アーサー出資で行う。

帳簿を見るとアーサーは300ドルを寄付してるのに他のキャラは1ドルとかが普通。

キャンプの拡張を全て行ってもそこまで資金に困らないので仕方ないのかもしれないが一人でほとんどやってるので集団生活感はない。

拡張も少ないため前半で大金をつぎ込むとキャンプでやることがなくなってしまう。

・ファストトラベル

RDR1はキャンプをするとファストトラベルが出来、非常に便利だった。

RDR2のファストトラベルはキャンプから街などへの一方通行でギャングのキャンプに戻ることは出来ない。

行く方より帰る方で使いたいが使えないので、ファストトラベルが使い物にならない。 

・チャプター5がつまらない

ネタバレを含みますがチャプター5はグアーマ島という島の閉鎖的空間でストーリーが進む。

シナリオは高く評価しているがこのグアーマ島の部分はかなりつまらなかった。

一本道のストーリーを強要されるし展開されるシナリオも面白さがあるわけでもなく平坦に進んでいく。

サンドニの銀行強盗失敗から一本道のシナリオにするのは賛成だし正解だと思うが島に流されてからはまーた戦闘かよ、長いなぁと思うことが多かったです。

・理不尽な失敗

プレイヤーと共に行動しているNPCが戦闘中に死ぬとこっちも失敗。

回復剤を渡せるわけでもなく成すすべがないに失敗になるのは理不尽に感じた。

・前作プレイ済みだからこそ

ビルとハビアの影が薄すぎる…2人とも絡むときはいいキャラしてるのに。

 

 

総評

レッドデッドリデンプション2 雑記 - D’s Game Bolg

上記でも書きましたがネイティブ英語圏の人とローカライズされたものをプレイする国、地域の人と感想に差が出るのはこのローカライズでは仕方ないと思う。

自分がどこまでこのゲームの世界に浸れるか、ストーリーによる求心力で進められるによっても差は出る。

それでも狂気の作り込みをしているロックスターゲームスはやはり凄かった。

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