LEFT ALIVE(レフトアライブ)感想
2月28日にスクエア・エニックスから発売されたレフトアライブのレビューです。
クリアまで17時間ほどで、機種はPS4 Pro SSDです。
まず本作は2010年に酷評されそれ以降なりを潜めていたフロントミッションシリーズの最新作です。
2010年のフロントミッションエボルヴから約8年、シリーズの再起であり、リブート企画。
プロデューサーはフロントミッションシリーズのプロデューサーである橋本真司氏(FF15、ワールドオブFF、KH3など)
ディレクターは鍋島俊文氏(アーマードコアV、ダークソウル2テキストなど)
鍋島さんはスクエニに5年前橋本さんから誘われて入社、その後企画段階から3年かけ本作、レフトアライブを完成させました。
また、キャラクターデザインにコジプロの新川さんを起用している。
開発はイリンクス、エンジンはシリコンスタジオの「OROCHI4」「Mizuchi」を採用。
自分はフロントミッションを全くプレイしたことがない。なので単純にサバイバルアクションとして本作の評価を決めている。
なのでフロントミッション関連の知識などはない。
自分は昨年のTGSでゲームプレイ動画が公開されたときから多分万人に受け入れられるゲームではないが、AAAタイトルにはない面白さがあるのではないかと少し期待し、もしかしたらクリアまでやれば何かあるのではと思ったがそんなことはなかった。
評価
1/10点
良い点[○]
・キャラクターデザイン
新川さんがデザインしたメインキャラなどのデザインは本当に素晴らしい。
ニーアのときも感じたが、魅力的なキャラデザはゲームを続ける上で必要な要素だと思う。
パッケージの絵や今まで公開された新川さんの絵は購買意欲をそそりスクエニのキャラクターの中でもキャラクターデザインだけで言えば上位に入るレベルだと思います。
・メカデザイン
フロントミッションシリーズを知らないので過去作のメカデザインについては知らないが、本作のメカデザインも良いデザインだったと思う。
ガチャンガチャンと動いてる感じが良かった。
マイナス点[✖︎]
本作はサバイバルアクションゲームとなっている。どうやって生き残るかを命題にしており、目的地に到達する方法は各自プレイヤーが頭を使ってたどり着いてねという形。
難易度が高く敵に見つかれば殺される確率が物凄く高い。敵に囲まれるとほとんどの場合死ぬ。なので基本ステルスアクションをしなくてはならないが、一般的なステルスゲームと一線を画している。
ディレクターの鍋島さんは4gamerのインタビューで本作を『TPSでもステルスでもなく、あくまでサバイバルアクションです。』という物凄く苦しい言い訳をしている。
この発言はステルスの完成度が低くてもこのゲームはサバイバルアクションだからという風にしか聞こえない。ステルスが攻略の一方法というゲームの中に大好きなデウスエクスがあるがあれのステルスはかなり完成度が高かった。
ステルス部分の基本設計ぐらいアイドスに頼めばよかったのにと思う。
個人的にあれ?と思ったステルス部分を書く。
1.ステルスキルがない
これは大きい違いで、音を立てずに殺すには近接武器で殴り、そこからダウン攻撃で仕留めなければならない。最初の敵で3発ほど殴りその後ダウン攻撃で排除出来る。
ステルスキルは『上手い人なら敵兵全員をこっそり始末できてしまいます。』だから入れなかったとインタビューで答えていたが、結局ダウン攻撃で殺せるならその手間を省かせることは出来たのではないか。
例えば、近接武器を持った状態なら背後からのステルスキルが出来るとか色々選択肢はあったのではないかと思う。
近接武器は壊れるためずっとステルスキルは出来ないというバランスにすることは可能だったと思うが。
2.カバーしてもバレる
カバーしたときに少しでもはみ出たりすると見つかる。ここら辺の判定が最初よく分からずかなり殺された。
見つかって戦闘になれば大抵のプレイヤーは銃で敵を撃つ。だが、このゲームは敵が外骨格アーマーみたいなのを着ているためヘッドショットをぶち込んでも死なない。
数発撃ち込めば死ぬがこのゲームで手に入る弾はとても少ない。だからガンガン戦闘し切り抜けていくタイプのゲームではなく、ステルスで敵に見つからず進んでいくというのがこのゲームの基本なのだが…
3.頭は悪いが集弾率は高いAI
味方が殺されたのに何も反応しない奴がいたり、缶を投げても反応しない、横で火炎瓶で燃えてる仲間がいるのに無視、後ろを通過しても全く反応しないなど頭が悪い。
しかし、カバー中に少しでもはみ出たりするとすぐに気づいてきたりしてもう少し何とかならなかったのかなと感じた。
見つかったときの敵の集弾率は物凄く高い。
これがイライラする部分なんですけど遠い距離でも当ててきます。ショットガンをむちゃくちゃ遠くから当ててきます。
昔インファマスの敵の攻撃がほとんど当たるって感じでしたけどあの時代のレベルのAIに感じました。
4.市民を救助する意味がない
このゲームではマップ上に逃げ損ねた市民がいたりします。
その人たちをシェルターに誘導し助けることが出来るのですがアイテムを必ずくれるわけでもないのでゲームデザイン的に助ける意味がないんですよね。
鍋島さんは助けるとそれを踏まえたバランスになり義務になってしまうと答えてましたが、その選択をするのはプレイヤーではないのかなと。
自分の物資がカツカツだから今回は助けられないとか今回のシェルターまでのルートなら助けられそうとか自身が選択し、進めることが出来たと思うのに。
またある程度のアイテムをくれればやろうと思うのですが、エンディングでどうなったかの確認くらいなら別に意味ないかなーと
調べたらトロフィーに関連するらしくトロコン狙ってる人は大変ですね。
5.サバイバル要素に疑問
本作で拾えるものはクラフト素材や弾があるが、なぜかアサルトライフルを使用していた敵からハンドガンの弾が取れたりと意味が分からないことになっている。
こうやって難易度調整してるのねーwwwwwww
と笑いました。
クラフト要素に関しては様々なゲームが取り入れているので似たようなものです。
しかしあれだな、携帯電話を5つとか持ってる人いるんだね、未来ってww
・ヴァンツァー戦も面白くない
致命的だと思う要素ですが、途中ヴァンツァーに乗れるシークエンスがありますがこれも全く面白くなかったです。
ヴァンツァーの操作性が悪い。マップは生身のときと同じマップにヴァンツァーが置いてあることが多いんですが、マップが狭いところが多くせっかくのローラーダッシュなどを使い縦横無尽に駆け回ることが出来ないです。
しかも自分が乗ってるヴァンツァーも破壊されるので破壊される前に脱出→次のヴァンツァーまで生身で移動→ヴァンツァーに乗るという繰り返しをやらされる。
ボス戦では生身移動が大変で何回も死にました。
ヴァンツァーがダメージを受けた演出も画面が荒くなり見えにくくなぜこれをOKしたのかと疑問に思います。
・群像劇の意味
本作は3人の主人公の視点から描かれてますが群像劇である意味はほとんどないです。
3人いるのに3人とも同じゲームプレイです。
もう少しメリハリをつけるために1人くらいヴァンツァー戦を多めにしたり、出来たのではと
ストーリーも3人いる意味あるかなーと疑問です。
・言葉で片付けるチュートリアル
プレイ中いきなり画面に画像数枚と残りは大量の言葉で片付けてくるチュートリアルのクソさ
日本のゲームのチュートリアルって永遠に成長しないですよね昔からテキトーに済ませてる。
右上に出るのはいいんですが、プレイを止めて画面で出てくるやつはタイミングが悪いと戦闘中に出てきたりします。
なぜOKを出したのか説明して欲しいわー
・操作性の悪さ
プレイした人なら絶対感じる操作性の悪さ。十字キー全てに色々操作が割り当てられていたり
複雑です。途中から慣れてきますが歩きながらエイムするのが難しかったり、敵に殺されて蘇生剤を使用→なぜかカメラが変な方向を向いていて蜂の巣にされるなどイライラさせられることが多い。
高難易度ゲームならもう少し操作性は頑張ってくれよ。
・死ぬとセーブポイントまで戻される
リトライポイントがたまーにあるんですけど大体がセーブポイントまで戻されます。
ムービーを間に挟んでも戻されます。
ムービー中の選択肢を挟んでも戻されます。
作った人間バカなのかな
この作りはめっちゃ古いと思いました。PSPのクライシスコアFF7を思い出し、まーたスクエニかと笑いました。
・英語音声のみ
予算がなかったんだろう。英語音声のみ。ミハイルの声が嫌いです。これは完璧好みの問題、プロンプトみたいにきゃんきゃんうるさい。
コーシカの声も敵が近くにいると結構うるさい
・旧世代のグラフィック
グラフィックはゲームの面白さに直接関係するとは思わないが、ゲームを楽しむ下地だと思っている。
その下地がきちんと敷かれていないと微妙だと思ってしまう。その世界を信じることができないため。
PS3のラストオブアスのほうが頑張ってるかな、PS3のグラフィックやPS4初期のリマスター感はあります。
地面とかたまにあ、頑張ってるねとか思いますが綺麗とは全く思いません。
マップやキャラ云々の前に敵の血のエフェクトや爆発のエフェクトはクソです。
これは誰が見ても残念な出来だと感じると思います。
あと背景オブジェの車は先鋭的なデザインでした。びっくりしましたよ、未来ってすごい。
・旧世代のモーション
バイナリードメインのほうが頑張ってたかなー
ひどいです。
しゃがみ歩きが本当にひどい。途中から慣れましたけど改めてMGSVのモーションの素晴らしさを実感しました。
・8964円
アホかよ。
バイオ2リメイク、メトロ、anthemより高いとか馬鹿じゃねーの?
その他
難易度について
自分はデモンズソウル、ダークソウルシリーズ、ブラッドボーン、仁王など様々な高難易度ゲームをプレイしてきました。
高難易度だからこのゲームがつまらないとかそういうのはないです。
別に難易度が高くても自分がそれを超えて前に進むというプロセスがうまく作られていればいいと思っています。
しかし、本作では他の死にゲーにある「やられた理由が分かり次は死なないよう手を打つ」という切り替えが出来なかったです。
高難易度ゲームの達成感のようなものはなく、早く終わらないかなと思う部分が多かった。
開発陣は高難易度ゲームの良さを理解しきってないのに本作をデタラメに難しくしたのではと思います。
敵にやられたときのロジック、それを解くロジック。この2つさえあれば高難易度でも投げる人が少なかったのではと思いました。
総評
今年ワーストです。
いやースクエニの作品は発売日に買うの躊躇しちゃうねこれからは。
クワイエットマンからのレフトアライブという最強ラインナップを見るとスクエニヤバイなマジで。
クワイエットマンが生涯ワースト作品だと思ってましたがこの短期間でワースト更新です。
クワイエットマンは2000円しないけどこのゲームは8000円で買ってるので許せないですね。どん判金ドブですよほんと。
まーたスクエニね、クワイエットマンのときも言いましたがスクエニさんマジでヤバそう笑
まあ俺には関係ないからどーでもいいけど
鍋島俊文のゲームは今後買わないかな、てかこの人もう人前に出れないでしょこのレベルだと
もうディレクター作品として前に出ることはないでしょうが自分のセンスがないことに気づけてよかったのではないでしょうか。
もう流石のスクエニも鍋島俊文にチャンスは与えないだろうし、これからのクリエイター人生どうするんだろ。
あとレフトアライブに関して様々な意見があると思います。自分は生涯ワーストゲームですが楽しいと感じる人もいると思います。高評価している人に対して攻撃したりする必要はないんじゃないかなと思います。各々が判断すればいいことですし、前も書きましたが感性の違いは各自ありますから。
Twitterやyoutubeで高評価してる人にわざわざコメントしなくてもいいし、よりによってプレイしてない人がコメントしてる割合多くて失笑なんですけどね。
という感じで色々話題作となりましたが個人的に今年ワーストゲーム、いや、生涯ワーストゲームです!!!!!!